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2012年3月 5日 (月)

未解決事件「世田谷一家四人殺害事件」の推理 9,過去の一家皆殺し事件から導き出される犯人像

9,過去の一家皆殺し事件から導き出される犯人像

 

 

 

a)殺意の共有

 

 

 

ここで、一つの疑問です。主犯格と実行犯が宮沢さん達への強い殺意で結びついたと仮定しましたが、短期間でそこまでの信頼関係を築き上げるのは不可能に近いと感じたのです。

 

主犯格は実行犯と何かしらの共通点があり、共有出来る感情があった。

 

 

 

これが、この事件での噂で必ずあがる民族上・宗教上のどちらかの共通点があったのかも知れません。あるいは二つ共に共通している。

 

 

 

全くの赤の他人でも、同郷であり同じ趣味など、共通点が複数ある場合には打ち解けやすいでしょう。主犯格と実行犯はそんな関係性だったのかも知れません。

 

ある意味“マフィア”的な考え方です。血の盟約……そんな誓いがあったのかも知れません。

 

 

 

二人は大急ぎで準備に取りかかります。

 

 

 

むしろ、物理的準備は主犯格が全て行ったと推理します。新たに用意したのは凶器ぐらいでしょうか。

 

そして主犯格はアリバイ作りの為に旅行のチケットや宿泊先の手配をします。かなり無茶な予定だったのかも知れません。そこに犯人達逮捕の手がかりがある。

 

 

 

実行犯は、既に身に付けている衣服のまま犯行に当たらせます。リュックなどは元々スケボーを移動中に収納しておくための必要なアイテムかも知れません。

 

そして、犯行後は着用した衣服などを処分して、新しい衣類を買い与えるつもりだったのかも知れない。

 

そうすると、実行犯が遺留品の衣服に執着していなかったことにも頷けます。いつかは捨てるはずの品ですから被害者宅に置き去りにしても苦にならない。

 

実行犯が買えないような、あこがれのブランド品の衣服を買い与える約束をしたのかも知れません。まあ、スケートボードが趣味の若者が喜んで飛びつきそうなスポーツブランドでしょう。

 

 

 

そしてこれからが肝心な点です。

 

 

 

それらの犯行のために、主犯格は実行犯に自宅なり仕事場の場所を提供したのでしょう。いや、実行犯を実家に帰らせての心変わりを恐れたのかも知れません。

 

宮沢さん宅の直ぐ近くに実行犯が大規模なテリトリーを築いていた。警察も盲点だと思いますよ。

 

 

 

b)見えない目撃情報

 

 

 

事件現場の直ぐ近くに実行犯のアジトがある。この仮説も私なりに自信を持っています。なぜならば、報道される実行犯の目撃情報が少なすぎるのです。犯行以前の目撃情報は多少報道されましたが、犯行後、特に逃走中の実行犯の目撃情報の報道は皆無です。

 

 

 

もちろん有力な目撃情報は警察が隠しているのかも知れません。そして、広く目撃情報を募集する。余計な先入観を持った情報を排除するためです。

 

それにしても目撃情報が少ないのです。

 

 

 

的外れな目撃情報で思いつく事件は2008年の「東金市女児殺害事件」です。数々の目撃情報が報道されていましたが、直接犯人逮捕に繋がったのは女児を抱えた犯人の目撃情報でした。犯人に知的障害があったがために逮捕までに時間が掛かったわけですが、その間に多種多様の目撃情報が報道されました。

 

怪しい車とかね……。犯人は車など利用していないのです。

 

 

 

怪しい車……。更に思いつくのは1997年の「神戸連続児童殺傷事件」いわゆる「酒鬼薔薇事件」です。

 

学校の校門に被害者の遺体の一部が遺棄されて、センセーショナルな展開を見せたこの事件。この時も不審な車の目撃情報が多数報道されましたが、犯人は中学生でした……運転免許など持っているワケは無いのです。

 

「世田谷」の事件でも犯人が忽然と姿を消してしまい車の使用を疑われていました。不審車両の目撃情報の報道もあったように記憶しています。

 

 

 

確かに不可解なのです。この事件で実行犯は宮沢さん宅から午前10時過ぎ頃に逃走を図りました。

02

 移転のため家屋数が減っているとはいえ20001231日は日曜日です。年末の押し迫った時期で冬期といえども隣の公園には、多少なり人が居たはずです。

 

また、公園に続く道々などにも人々が繰り出していてもおかしくない時間帯です。殆どの人は正月休みに突入しているでしょうから、休日の公園周辺に多数の人が居ても不思議では無いのです。

 

 

 

逃走時、実行犯はみきおさんのトレーナーを着用していました。かなり目立つ模様の服装です。しかし、犯人の目撃情報の報道はありません。有力な情報を警察が口止めしている可能性が高いですが、少しも漏れ聞こえて来ないのです。

 

やはり車による逃走も疑われましたが、実行犯の年齢的にも、又、服装的からも車を用意している確率は低いのです。

Photo

犯人の服装から、ジャンパー・手袋・マフラー・帽子での防寒体制を見るに、自転車や原付バイクが想像出来ます。

 

しかし、バイクならばヘルメットを被るので帽子は必要ない。年齢的にはバイクの免許を持っていても不思議では無いが、外国籍であれば難しいでしょうし、実行犯の頭はあまり宜しくないと推察しているので免許は持っていないでしょう。

 

 

 

c)実行犯は何処から来て、何処に消えたか?

 

 

 

では、実行犯は自分の家から自転車で来て、犯行後自転車で舞い戻ったのでしょうか? 夜遅い時間帯に自転車で彷徨けば必ず誰かの目に付きます。

 

年末警戒中で警邏中の警官には特に注目されるはずです。何しろ実行犯の風体は大柄でジャンパーや帽子で完全武装している。そんな姿は怪しさ満点です。

 

 

 

移動途中に、一度でも職務質問を受けた場合は一発でアウトでしょう。特に自転車では、盗難車や飲酒運転が絡んできますから、より注目される。

 

職務質問されてヒップバックの中身を見せろと言われたら、その場で逮捕です。すると犯行は行われなかった可能性が高くなるのです。

 

 

 

結論はどうなのか? どうなるのか?

 

 

 

私は、当初からこの事件は実行犯と主犯格の二人以上が関わって居ると述べていました。しかし推理を進めるに連れて、主犯格など存在せず実行犯一人きりの犯行の可能性が見えて来たのです。いやはや五里霧中の状態です。

 

 

 

スケボーの一件で宮沢さんと揉めた実行犯は、大金を所有しているとのデマを更に聞きつけ、宮沢さん家族の殺害と大金を奪うことを決意し実行した……。

 

当初私は、今回とは違った別の結論に行き当たったのです。

 

 

 

しかし、忽然と姿を消した犯人はその後も少しの足跡も残していません。計画の修正の出来ない頭の悪い実行犯。そんな人間が事件後に尻尾も出さずに暮らしていけるわけなどありません。

 

家族や友人の協力があれば可能でしょうが、何らかの事件を起こしてしまえば直ぐに逮捕されてしまう。

 

 

 

やはり、難解な方程式を解くためには主犯格という人間の存在は不可欠なのです。

 

つまり、実行犯は主犯格の自宅もしくは仕事場をアジトとして犯行を行った。そしてその場所は宮沢さん宅の近辺であった。

 

 

 

d)強い怨恨の謎

 

 

 

ここでは過去に起こった一家殺害事件を振り返ります。人間の行動は過去も現在もそして未来も大差無いと私は考えます。過去の同様な事件を追って、事件の背景を論じたいと思います。

 

 

 

日本で起こった一家殺害事件。第二次大戦後のみを追っていきます。

 

 

 

昭和2012月 寝屋川・工場主一家殺人事件

 

 

 

昭和2101月 和歌山・一家8人殺害事件

 

 

 

昭和2103月 歌舞伎俳優・片岡仁左衛門一家殺害事件

 

 

 

昭和2104月 福岡・雑貨商一家6人殺人事件

 

 

 

昭和2105月 日光中宮祠事件

 

 

 

昭和2112月 奈良手拭村強殺事件

 

 

 

昭和2202月 静岡・5人殺害事件

 

 

 

昭和2311月 幸浦事件(紅林警部補・捏造事件)

 

 

 

昭和2406月 福島県一家4人殺害事件

 

 

 

昭和2408月 小田原・一家5人殺害事件

 

 

 

昭和2410月 南穂高村・一家4人殺害事件

 

 

 

昭和2504月 拓銀・支店長一家6人惨殺事件

 

 

 

昭和2602月 中華・八宝亭一家殺人事件

 

 

 

昭和2607月 農場管理人夫婦惨殺事件

 

 

 

昭和2712月 兄弟、一家4人殺害事件

 

 

 

昭和2803月 栃木・雑貨商一家四人殺し

 

 

 

昭和2809月 大阪一家4人殺害事件

 

 

 

昭和3212月 京都一家4人殺害事件

 

 

 

昭和3308月 西宮市一家3人殺害事件

 

 

 

昭和3403月 岩槻・家族7人殺人事件

 

 

 

昭和3406月 真狩村・一家6人殺害事件

 

 

 

昭和3910月 厚木・建築業一家4人殺人事件

 

 

 

昭和4508月 戸田・異常性欲男殺人事件

 

 

 

昭和4902月 上野・消火器商一家5人殺害事件

 

 

 

昭和4908月 釧路薬局一家殺人事件

 

 

 

昭和5004月 姫路・専務一家殺害事件

 

 

 

昭和5106月 内妻一家4人殺人事件

 

 

 

昭和5407月 平取町・猟銃一家殺人事件

 

 

 

昭和5705月 藤沢母娘他5人殺害事件

 

 

 

昭和5802月 昭和石油・取締役一家3人殺害事件

 

 

 

昭和5806月 練馬一家惨殺事件

 

 

 

平成0403月 市川・一家4人殺害事件

 

 

 

平成1208月 大分・一家6人殺傷事件

 

 

 

平成1212月 世田谷・一家四人殺人事件

 

 

 

注 文末に別表有り

 

 

 

終戦後間もない時期の事件は単純な金目的の犯行が多いのですが、もう一方で被害者に近い人間の怨恨による犯行が目立ちます。多くは、同居はしていたが関係性は他人の場合ですね。

 

一家殺害事件……最近では少なくなりました。日本では特に少ないと思います。一族を根絶やしにするような行為は、日本では特に忌み嫌われている。

 

オカルト的に言えば‘祟り’が怖いのですよ。非科学的な意見かも知れませんが、それでも子供を含めた一家を皆殺しにする行為は禁則的でした。

 

 

 

罪もない幼子まで手に掛けるのは、余程の憎悪か金銭的旨味の為だけでしょう。リスクが大きすぎるのです。捕まれば極刑は免れない。

 

ある種、近親憎悪的でしょうか? 身近で有る分、憎しみは家族全員に波及するのです。

 

前述で、主犯格と宮沢さん家族との関係性に触れました。希薄な可能性があると書きましたが、前言を撤回します。

 

濃密な関係性があったが故に、一家皆殺しという極端な行動に移行したのだと推察します。

 

 

 

e)主犯格の背景

 

 

 

ここで少し見方を変えてみます。これも私が良く取る方法なのですが、考えに詰まったとき少し放置して眺める心持ちを変えてみるのです。

 

後は、些末な問題を一旦置き去りにしてみます。小さな可能性に捕らわれて先に進めない場合は、大胆な思考法で切り込むのです。

 

 

 

これは2008年の「江東区マンション女性バラバラ殺人事件」での犯人の所在で痛感させられました。厳重に監視されているマンション内で女性が姿を消した。いわゆる「神隠し」事件です。

 

 

 

監視カメラの映像から、女性が自分で出たとも、運び出されたかの両方の可能性が否定されました。カメラには当然死角があるのですが、それを全て把握している人間など皆無である。

 

つまり、女性はマンションから出ていなく……当然犯人もマンション内部の人間である……。少し考えれば納得出来る内容です。

 

難しい思考には捕らわれずに、簡単な方向で紐解いて行くのが、この場合正しいのでしょう。

 

 

 

さて、「世田谷」の事件では凄惨な現場となった宮沢家が現在も残されているのです。少々古い写真ですがGoogleマップの航空写真で確認出来ます。公園の近くに今もひっそりと建っていて、近くにはパトカーが止まっています。

 

同じくGoogleストリートビューではポリスBOXも確認出来ます。36524時間警察による警備が行われているのです。

Google_7


Google_8


過去、凄惨な事件現場は事件の解決の有無に関わらず、早期に解体されてきました。「世田谷」と同じく未解決事件の1995年「八王子スーパー強盗殺人事件」の現場のスーパーは1998年に取り壊されて今は影も形もありません。

 

事件現場もまた忌み嫌われる場所なのですが、宮沢家は綿密な現場検証は行われているので解体されていても不思議では無いのです。

 

 

 

これが何を意味するのか?

 

 

 

この家自体が重要な鍵なのですよ。

 

公園の拡張計画もストップされたのか宮沢さんのお宅の周辺は手つかずのままです。何とも解せないのです。うーむ……。

 

 

 

宮沢家についてもう一度切り込みます。この家は新築ではなく、元は一つの家を改築し二世帯住宅にしたのでした。

 

みきおさんの義母の住む方で学習塾が営まれていたのですが、その場合かなりのスペースが必要となりますね。

 

以前はみきおさん側のお宅で塾を営んでいたそうですが、1階のスペースでは手狭となり隣家に移転した。みきおさんが自宅で仕事を始めたのも同時期でしょう。

 

 

 

さて宮沢さんが引っ越してくる前は、この家は一階部分が店舗もしくは事務所だったのかも知れません。これで大きなスペースが説明できますね。店舗兼住宅・事務所兼住宅ってヤツです。

 

住宅街での奥まった場所ですから、不特定多数の飛び込み客を当てにするよりは、この場所を目的とする客を相手に商売していたんだと思います。

 

 

 

私が思いつくのは「士業」の仕事です。‘士’の付く専門職ですね。代表的なのは「弁護士」「税理士」「公認会計士」「行政書士」「建築士」などでしょうか。

 

いずれも社会的地位の高い仕事ですよね。

 

宮沢家の以前のオーナーはそんな可能性が高い。主犯格もそのオーナーと関わり合いが深いのかも知れません。

 

 

 

さて、住宅の権利の委譲はすんなりと行われたのでしょうか? 

 

前オーナー近辺への支払いは完了していない可能性がある。通常は金融機関なり不動産会社が間に入り、前オーナー関係者に全額支払いされてから宮沢さんは金融機関へと返済すればよいのです。

 

 

 

しかし、前オーナー関係者と宮沢さんが顔見知りで返済が直接行われていると事情が変わってきます。

 

移転に伴う費用は誰に支払われるのか? 宮沢さんが存命ならば移転費用から返済されていた筈です。

 

実は宮沢さんは、自分の仕事の費用のため自宅を抵当にして金融機関から別口でお金を借りていたのかも知れません。これが、家の権利関係を複雑にする。

 

 

 

家が何故今も残されているのか?

 

 

 

その謎の答えは、公園拡張計画が凍結された所にある。凍結された理由は「移転に伴う費用の支払先が決定していない」からでしょう。その為、家は取り壊されずに今現在も残っているのです。

 

役所などは冷淡な場所です。事件現場だからといって計画を取りやめになどしないのです。むしろ近隣の人々は事件の痕跡を消してもらって真っさらな公園に作り替えて欲しいと願っているのでしょう。

 

 

 

私は以前は、家自体が重要な事件の証拠物件として残されていると思っていました。新しい捜査方法・科学的分析の為に残されているのだと。

 

実情は違っていそうです。支払われるはずだった移転費用の分配を巡って、争われている可能性が垣間見えるのです。

 

 

 

公園の拡張が企業の事業活動ならば話は別です。事業がストップしてしまえば莫大な損害を被ってしまう。しかし地方自治体ならば、計画を塩漬けにしたまま時間が過ぎるのを待てば良いことなのです。

 

 

 

宮沢さんに支払われる筈だったお金や保険金諸々の取り分を巡って、複雑な思惑が絡み合っているのだと思います。時間の経過と共に関係者も鬼籍に入るでしょうし、その後ゆっくりと拡張計画を再開すれば良いのです。その頃は事件そのものが風化していることでしょう。

別表

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