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2012年3月 1日 (木)

未解決事件「世田谷一家四人殺害事件」の推理 7,凶器と指紋、そして殺害方法の違いの謎

7,凶器と指紋、そして殺害方法の違いの謎

 

 

 

a)凶器選定の謎

 

 

 

 

 

実行犯が持ち込んだ凶器、柳刃包丁の「関孫六 銀寿」ですが刃渡りは24cm、全長約34cmとかなり大ぶりな包丁です。

 

包丁とはそもそも調理器具です。柳刃包丁はその名の通り柳の木の葉っぱに似ている刺身包丁なのです。そう、用途は魚を裁くための道具なのです。

 

 

 

これが肝心なのです。犯人が軍隊関係者ではないかとの報道がなされましたが、少しでも軍事的な知識があれば刺身包丁など凶器には絶対に選びません!

 

まずは刃の強度です。家庭用の包丁ですから「ハマチ」や「ブリ」を裁く程度しか想定していないのです。魚の骨を断ち切る程度の強度で十分なのです。

 

 

 

これを対人の殺害用に使用した場合は、人間の硬い骨……大腿骨や腰骨・頭蓋骨などに当たれば刃は欠けるか折れてしまう。実際にこの包丁は刃先が折れていたのです。これでは殺害の道具としては適さない。

 

 

 

そして、持ち手も木製の柄で滑り止めなど付いていません。殺人に特化した軍隊用のナイフを思い浮かべて下さい。思ったよりも小ぶりで、もちろんグリップには滑り止めの加工がしてあります。

 

包丁と軍隊用ナイフには両極端とも言える違いがあるのです。

 

 

 

軍事的知識が少しでもある人間ならば、大ぶりの包丁を1本用意するよりも、殺傷能力の高い小型のナイフを複数本用意した方が効率的なのです。

 

2008年の「秋葉原無差別殺傷事件」では、犯人の男はダガーナイフなどのナイフ類を6本用意して犯行に及んでいます。7人が殺害されて10人が負傷した事件でしたが、犯人は最初トラックで歩行者天国に突っ込み3人死亡2人負傷、その後ナイフで凶行に及んだのですが4人死亡8人負傷でした。

 

 

 

ナイフで被害者を切りつけた場合、血糊で切れ味が鈍ってしまうのです。また、刺さったまま抜けなくなる場合もあるでしょう、折れる場合もあるでしょう。ですから、「秋葉原」の事件では犯人は複数のナイフを用意したのです。ナイフを複数用意しても思ったよりも多数の人間を殺せないのです。ましてや包丁など……。

 

 

 

ダガーナイフを始め殺傷力の強いナイフは、購入時に身分証の提示を求められます。それを嫌って「世田谷」の犯人は包丁のみの購入になったのかも知れません。しかし2009年の「中央大学教授刺殺事件」では、「秋葉原」の事件後、ナイフの購入に関して規制がされた為、高枝切りバサミを自ら加工しナイフ状の凶器に変えたのです。

 

 

 

高枝切りバサミは太い木の枝を切る為の道具で、強度的にも何ら問題がないのです。少しの知恵があればこのような事が可能なのですね。

 

しかも、「世田谷」の事件は規制のかかる遥かに前です。凶器の選定からして主犯格・実行犯共には軍事的知識が無いと言い切れます。

 

 

 

以上の事から、犯人達の姿が少し想像出来ます。実行犯はかなり若い男なのでしょう。知識の不足は全て未熟な為だと想像されます。警察の発表した犯人像とも合致しますね。恐らく実行犯は犯行当時10代だと思います。現役学生だった可能性もある。中学生とかね。

 

そして主犯格です。もしかしたら女性なのかも知れません。あるいはかなりの老人であるかも……。これは犯人達の軍事的知識の欠如から導き出された結果です。

 

 

 

b)残された指紋とハンカチの謎

 

                             

 

Photo_2


前回私は、遺留品の手袋をリュックに入れたまま被害者宅に侵入したと推理しました。これも重要な事です。当初は、主犯格も実行犯も手袋を犯行時には使用する予定だったのではないのでしょうか?

 

手袋は内部はボア付きで外側は黒革です。私も同様の品を持っていたことがありますが。かなり分厚く、手袋をしたままだと複雑な作業などは到底無理なのです。

 

手袋着用では浴室の網戸を外せません。ですから実行犯は手袋をリュックに仕舞い侵入したのです。

 

 

 

その為、結果的に手袋は使用されないまま凶行に及んだ。そして残された黒いハンカチの謎……。包丁の柄に巻き付けて手袋使用時の滑り止めにしようとしたのでしょう。しかし、素手で扱うにはハンカチがかえって邪魔になります。握るには太くなりすぎる。実行犯は包丁が持ちにくいと感じ外して床に落とした。これが遺留品の黒いハンカチの謎に繋がるのです。

 

 

 

つまり、実行犯は侵入時から犯行計画とは違う行動を取ったのです。指紋は後で拭き取れば良いと考えたのでしょうが……後の推理でも述べますが、最初に立てた計画通りには全く進まず、最後まで軌道修正が出来ないでいたのです。これからも実行犯が幼く圧倒的に社会経験が不足していると考えられるのです。それか、頭が悪い!

 

 

 

主犯格・実行犯が立てた犯行計画では、指紋を残すつもりなど最初から無かったのでしょう。これは初回の

 

 

 

 5)立てた計画は絶対にその通りにならない。

 

 

 

にも繋がります。犯人達の大きな目的は一家の殺害と現金の強奪だと考えられます。その大目標が優先順位第1位なのですが、同時に証拠を残して捕まってしまっては元も子もないのです。冷静な大人ならば侵入後直ぐさまリュックから中身を取り出して、手袋やジャンパーなどを装備していた筈です。

 

何故それが出来なかったのか? 時間的に余裕が無かったからなのです。これが家族の殺害方法の違いに繋がってくるのです。

 

 

 

c)殺害の順番

 

 

 

では、侵入後の実行犯の行動を予測してみましょう。2階の浴室窓から侵入しますが、窓の下には浴槽があったのでしょうか? 何にせよ浴槽のふた・洗面器・椅子のどれかがその下にあったと推察されます。リュックを先に投げ入れた場合・もしくは足先から侵入した場合かなり派手な音を立てたのではないでしょうか。もちろん照明は無く真っ暗な状態でしょうし、恐らく始めて踏み込む場所ですから無理もありません。

 

 

 

その為、大きな音に驚き浴室近くの子供部屋で寝ていた長男が起きてしまったのかなと。泣き出してしまったか、家族を呼ぼうとしたか、ともかく大きな声を出したのです。

 

実行犯は慌てて子供部屋に踏み込みます。そして長男の口を手で覆い、首を絞めてそのまま窒息死させた。

 

凶器の包丁はヒップバックに入ったままです。もしかすると、ご丁寧にヒップバックごとリュックの中に入っていた可能性も高いです。

 

これが、長男だけ殺害方法が違っている原因なのです。手袋をはめる暇などもちろんありません。ともかく最優先だったのは長男を沈黙させる事なのです。

 

 

 

しかし、1階で何かしらの作業をしていたみきおさんは、物音と長男の声で異変に気がつきます。そして、そのまま2階の子供部屋に向かいます。長男の名前を呼びながら階段を上っていったのかも知れません。しかし、暴漢が侵入しているなど露程も思っていなかったのでしょう。でも、それは当たり前の事なのです。普通の人間には想像の範疇に無い。

 

 

 

その時に、実行犯は階段の登り切った所の影で、息を潜めてみきおさんの到着を待っていました。みきおさんが自分の方向に来ることを知った実行犯は慌てて包丁を取り出します。かなり手間取ったとも思いますよ。この時は包丁を取り出すだけで精一杯なのでしょう。ヒップバックの大きさは包丁に対してキチキチの大きさでしたから。

 

ですから、収納していたヒップバックに包丁の先端で突き刺した細かい穴が開いていたのです。リュックに入っていたならば、その動作はもっと遅くなるはずです。

 

 

 

計画時には、ジャンパー・帽子・マフラー・手袋などを装備して犯行に望むはずだったのが全然出来ていないのです。しかしみきおさんを迎え撃つのに精一杯だったのでしょう。汗ばむ手で包丁の柄を強く握りますが、手袋用の滑り止めのハンカチが邪魔に感じたのでしょう、それを外して床に落とします。

 

 

 

そしてみきおさんに一撃を加えます。恐らくこの一撃が致命傷だったのかも知れません。みきおさんは殆ど抵抗も出来ずに実行犯に殺されてしまいます。さぞかし無念だったのでしょう。しかし、ここで少しだけ犯人は不運に転びます。この時に包丁の刃先が折れてしまった。

 

 

 

みきおさんの体の何処に当たったのかは不明ですが、恐らく硬い骨に当たって刃先が折れてしまった。無念のみきおさんの少しだけの反抗だったのかも知れません。しかし犯人はこの事実に気がついていなかった。恐らく階段の上は薄暗かったと思います。

 

 

 

その後、みきおさんは力尽き階段の下まで落ちてしまう。これが隣家の義母が聞いた物音の正体だったかも知れません。

 

犯人もしくはみきおさんは大きな声を上げたかも知れませんが、派手な物音に2階廊下のはしごの上……屋根裏部屋状態の中三階で寝ていた夫人と長女が目を覚まします。

 

 

 

夫や長男の名前を呼んだかも知れません。そして実行犯は名前を呼ぶ二人の元に向かいます。屋根裏部屋で二人は襲われたのです。

 

しかし夫人と長女は激しい抵抗をします。既に異変を察知しているので当たり前の行為ですね。実行犯は包丁で何度も切りつけますが、二人に決定的な一撃を与えられません。何しろ包丁の刃先が折れているのです。突き刺すことなど出来ないのです。

 

 

 

d)残虐性の正体

 

 

 

包丁で人を殺す場合の一番確実な方法は刺殺です。刺殺で思い起こすのは、これまた「オウム真理教」の事件がらみで幹部の「村井」が刺殺された事件ですね。TVでは何度も刺殺場面が放送されたので私も強く印象に残っているのです。

 

 

 

犯人に後ろから包丁で腹部を刺されたオウム幹部は、しばらくは自分の足で歩いていたのです。大けがをしただけなのかと報道を見て私は思ったのですが、数時間後には死亡の報がなされていた。あまりにもあっけなく人が死んでしまうのだなと当時は思ったのでした。

 

オウム幹部は重要な臓器を刺されて、その為亡くなったのですが、この刺殺犯の手際の良さにも驚かされたのです。そう、殺人の知識が豊富なプロの仕業です。

 

 

 

つまり何が言いたいのかというと、突き刺すことの出来ない包丁では相手に大きなダメージを与えることは叶わないのです。

 

これが、夫人と長女が必要以上に切りつけられていた原因です。夫人が体をえぐられていたとの報道がありますが、包丁の根本の直角の部分でえぐったのだと思います。手間取ってしまい簡単に殺せない事で、実行犯は逆上したのかも知れません。

 

 

 

実行犯は何度も切りつけ、返り血が包丁の柄にまで達します。その血の為に手が滑り、自ら包丁で自分の右手を切りつけてしまった。

 

想像するに、右手の手のひらの親指と人差し指の間を深く切りつけたんだと思います。その時は通常の調理時とは違い刃を上にして持っていたのだと推察します。

 

 

 

自らを自らの武器で傷つけるなどソルジャーにはあるまじき行為ですね。全くのアマチュアです。そして冷静さも欠いていたのでしょう。相手を必要以上に傷つけてしまい思わぬ反撃を食らってしまった。

 

これからも、実行犯に軍人としての資質が無いことの証明になりますね。

 

 

 

実行犯と夫人・長女にはかなりの体格差があるはずです。格闘技の心得があれば容易に優位に立てるはずなのですがそんな様子も無い。その気になれば実行犯は夫人と長女の二人の首の骨を折ることなど造作も無い事なのです。

 

実行犯は自らが怪我をしたことにより少し冷静になったのかも知れません。この包丁では人を殺せないと感じ、一旦この場所を離れて新たな凶器を物色します。

 

 

 

いや、もっと想像力を豊かにすると夫人は死んだふりをしたのかも知れません。長女はもっと重傷を負っていてぐったりしていたので、夫人は暴漢が去ってしまうまで無抵抗でやり過ごすのを選んだのかも知れません。

 

実行犯にとって意地悪な見方をすると、自分が怪我をした時点で二人への攻撃は止んだのかも知れません。小さな子供が相手を叩こうとして誤って壁などを叩いてしまい痛みのために泣き出してしまう。攻撃の意思を見せていたのは自分なのに、痛みが自分を襲って取り乱してしまう。

 

 

 

完全に子供の行動ですが、やはり実行犯は精神的にも成熟していない人間の行動を取っています。二人への攻撃を止めて自分の手の治療の方に関心は移ってしまった。新たな凶器を物色するために階下に降りたかと思いましたが、もっと幼稚な行動原理で動いていた。知的な人物ではありませんね。

 

 

 

これ以降は私の妄想の域に入りますが、暫くの我慢をお願いします。

 

実行犯は手の治療……特に止血のための道具を物色始めます。階下の居間あたりで救急箱を探す……いや、先に台所の流しで血を洗い流そうとしたのかも。自分の血も返り血もかなり付いているのですから。

 

 

 

e)抜かれた電話線の正体

 

 

 

ここからは、夫人になったつもりで思考します。彼女のこの時の第一目標は、傍らでぐったりしている長女の治療です。同時に外部に助けを求める事もです。

 

ここで想像力を飛躍させます。屋根裏部屋の寝室には外部に助けを呼ぶ道具があるはずです。

 

 

 

それは家の電話の子機……。

 

 

 

もしも夫人が所有しているのでしたら、自分の携帯電話を肌身離さず持っていたのかも知れません。すると、この事件の状況は大きく変わっていたと考えられます。屋根裏部屋にはハシゴだけで出入りするのですから、暴漢が二度と入って来られないように籠城を決め込み、外部に連絡して救助を待つ。これが上策でした。

 

 

 

しかし、有ったのは電話の子機のみ。これで外部に連絡しますが……さて、親機は何処にあるのでしょう? みきおさんが仕事で使う電話やみきおさんの携帯電話は1階の仕事場に置いてあったと想像します。

 

宮沢家の私的な電話機は、廊下もしくは居間に置いてあるのが普通ですよね。その居間兼台所には犯人がいる。

 

 

 

電話機の種類にもよりますが、子機を通話可能にした時点で親機のディスプレイが派手に点灯します。夫人には運悪くその場に実行犯が居合わせていた。彼は慌てて電話線を引き抜きます。義母の証言によると朝に電話を掛けたが掛からなかったと……。

 

重要な証言ですね。掛かったが切れてしまったのでなく、不通だったのです。つまり朝になる以前に電話線が抜かれていた。これが、そのタイミングだと私は想像したのです。

 

 

 

助けを呼ぶが電話は繋がらない。そこで夫人はどう考えたか……正に生死の分かれ目です。冷静で冷酷な人間で想像力が豊かすぎる人ならば、やはり屋根裏部屋に留まるのを選んだはずです。そして何としても外部と連絡を取り、助けを呼ぶ。

 

隣家には自分の実の母親がいるのですから、叫ぶなり大きな音を立てるなどで異変を知らせることが可能でした。

 

 

 

しかし彼女はあくまでも普通の母親であり、妻だったのです。女性の自分達を襲ったくらいですから当然夫や息子も襲撃している。何よりも傍らの長女の容体が心配です。一刻も早く救急車を……、そう考えたのです。

 

 

 

彼女はこの時、襲撃者はとっくに立ち去ったのだと考えたのでしょう。何故そう思考したのかは後述します。

 

ともかく娘の治療と他の家族の安否の確認……そして1階の電話、もしくは屋外に出て外部に助けを求める。彼女はそのことしか考えていなかったと思います。いや、考えられなかった……彼女もこの時、既に相当の重傷を負っていますから。

 

 

 

屋根裏部屋から下に降りた時点で、長女にはかなりの負担になった。止血しようとしたら襲撃者が再び現れた……自分の家の包丁という新たな凶器を持って。彼女には絶望しか残されていませんでした。

 

 

 

これが私の考えた、四人の家族の殺害に違いが見られた原因です。

 

宮沢さん一家には不運の連続でした。それは犯人側の幸運を意味しています。もしも少しでも条件が変わっていたら、四人とも殺されることは無かったのです。犯人も直ぐさま逮捕されていたと思います。何故ならば夫人と犯人は面識があった……。

 

 

 

それは次回以降に述べます。

 

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コメント

素人のこじつけ方がすごい。
もう少し事件の概要を勉強してから書いてください。
事実を検証してください。

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